長北 健嗣 
 長北 健嗣
 (kenjinagakita)

【第7回】エピソードを利用して簡単ストーリー作成

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こんにちは。コンセプトライターの長北です。

前回は基本プロフィールをもとに、印象に残る挨拶文を作成しました。一度作った後でも、気づいたところは手直しをして、アレンジを加えることをおすすめします。プロフィールもどんどんバージョンアップさせていきましょう。

 

 

ストーリーはエピソードの積み重ね

 

さて、今回は、さまざまなところで使える“ストーリー”の作り方をご紹介します。

「ストーリーなんて、そんな長い文章書けないよ~。無理ムリ!」というあなた。

わかります。私も長い文章は書きたくありませんから(笑)。

 

「無理!」と思った人は、“ストーリー”と聞いて、小説や映画のような長い“物語”を思い浮かべたはず。もちろん、間違いではありませんが、今回はそのマインドブロックをちょっと外してみてください。

 

実は、もうすでにあなたは“ストーリー”が書けているんです。カンのいいあなたはもうお気づきですね。「え? どうゆうこと?」という方は、前回・第6回を今一度読み返してみてください。

 

挨拶文のキモとなる一文として、インパクトのあるエピソードを制作したのは記憶に新しいところ。この、人の心をつかむためのエピソードこそが、今回勉強する“ストーリー”にほかなりません。前回学んだことが、挨拶文にとどまらず、セールスレターなど、あなたの仕事をアピールするためのさまざまな媒体に応用できるようになるわけです。便利ですね。

 

小説や映画などの長い物語は、いくつものエピソードを積み重ねていったもの。言いかえれば、ストーリーが作れるようになると、いずれ小説を著し、ベストセラー作家として名を馳せるかもしれません!?

 

挨拶文の中のエピソードでは、自分自身の経験を客観的に書きました。これがストーリーの作成でも基本になります。自分の思いをストレートに伝えるのではなく、一歩引いた視点から物事を具体的に描いていくのがポイントです。

 

 

ストーリー作りは難しくない

 

では、ひとつ実践してみましょう。

 

あるコーヒーショップのオーナーが、自慢のコーヒーをぜひアピールしたいと思案しています。さて、セールス文をどのように書きましょうか?

 

『うちのコーヒー、おいしいですよ』

 

・・・論外、とは申しませんが、いくらなんでも直球すぎます。問題なのは、“おいしい”という表現が店主の主観であること。「いや、アンタは“おいしい”と感じてるかもしれないけど、俺にはどうかわかんないでしょ」と思われる可能性大です。まあ、私ほど猜疑心が強い人でなくても「どうかな?」と一歩退かれてしまうのは間違いありません。

 

もうちょっとキチンと作ってもらいましょう。

 

『当店のコーヒーは、ベネズエラから直輸入の新鮮な豆を毎日自家焙煎。奥飛騨の清流でご注文ごとに1杯ずつ丁寧に淹れています』

 

う〜ん。コーヒーにこだわっているのはわかりますが、説明になってしまっていて、インパクトに欠けます。言うとおりかもしれないけど、面白みがありませんよね。

 

そこで必要なのがエピソードです。さらにコーヒーにまつわる思い出を一所懸命にたどって、エピソードを思い出してもらうと・・・。

 

「今年、ベネズエラの馴染みの農場へ訪ねていったらさ、そこの農場主が血相変えて出てきて言うんだよ、“すごいのが出来た”って。見せてもらったら、たしかにすごくいいんだよね〜。(後略)」

 

おぉ!いいエピソードがあるじゃないですか。これをそのままストーリーにしましょう。というわけで、出来たのがこれです。

 

『店主のケンです。私は理想のコーヒー豆を探すために、年1回、中南米を2週間ほど旅しています。この豆に出会ったのは、今年1月に訪れたベネズエラでした。馴染みのコーヒー農場へ挨拶に行くと、農場主のMr.ラミレスが私の顔を見るなり駆け寄ってきて言ったんです。

「ケン、今年の豆はすごいぞ!」。豆の出来の良さは一目でわかりました。即決したのは言うまでもありません。当店では現在、私がこれまで出会った中で3本の指に入るこの豆を、毎日自家焙煎してお出ししています』


 

 

どうです?ストーリーらしくなったでしょう?

説明は最小限に、事実をそのまま時系列に記述しているだけ。店主の主観は入っていません。それだけなのに、「ふ〜ん、なんだか美味しいかもしれないな」と思えてきませんか?

 

これがストーリーの効果。説明や意見を控えめにして描写を増やすと、読者が好きなように想像を膨らましてくれます。つまり、読んでいて楽しいということ。こちらの主張を押し付けるのではなく、読む人を楽しませるサービス精神が大切なんですね。

 

加えて、「理想のコーヒー」や「ベネズエラ」、「農場主のMr.ラミレス」などキーワードもいろいろ出てきましたから、キャッチコピーづくりにも活かせますね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回は、文章の制作に欠かせない“言い方のバリエーション”をご紹介します。

 

では、また来週お会いしましょう!

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