天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

【第12回】太陽のプレゼン

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強要でひとは動かない


プレゼンテーションと聞くと“ペラペラとまくしたてる口達者な人が相手を言いくるめる”という印象をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

 

私はプレゼンを受ける側であることも多いですが、そこを勘違いしている人が非常に多いと感じています。ディベート(討論)なら、相手に強い言葉をかぶせた人が勝ちですが、プレゼンはそうではありません。

 

こちらが「それはイヤです」、「お願いだからやめてください」、「こういう事情があるのでそれはお受けできません」と拒否していても、お構いなしにグイグイ押しつけてくる人がいます。

 

仕方なく折れて先方の要望に応じることはありますが、はたしてこれは「相手を動かした」といえるでしょうか。一度はしぶしぶ相手の意見を受け入れても、次に「何か提案させてほしい」と言われたら拒否反応を起こしてしまうでしょう。次はありません。

 

 

北風と太陽の童話と同じ


イソップ童話の『北風と太陽』の話をご存じでしょうか。

 

北風と太陽が旅人の上着を脱がせたほうが勝ちという力比べをします。北風は強い風を送って上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人は飛ばされないよう服を押さえます。一方の太陽は暖かい日差しを送り、ぽかぽかさせて旅人の上着を脱がせることができ、勝負は太陽の勝ちというお話です。

 

皆さんのプレゼンテーションは結果を急ぐあまり、北風方式になってはいませんか?目先の結果を得ることはできても、相手に残った“強要された”という嫌な思いだけは消えることはありません。つまり、将来的、継続的に良好なコミュニケーションが築けないのです。

 

 

他のコミュニケーションに応用できる



では、太陽方式のプレゼンとはどんなものかというと、まずは相手を知ること。相手は何を喜ぶのかを知ってから、それを提供するのです。

 

その第一歩は相手の顔色をうかがうことです。極めてシンプルですが、これができない方が多いようです。あなたは相手の機嫌がいいか悪いか分かって会話しているでしょうか?

 

ただ相手の表情を見るだけです。眉間にしわがよっている、頬の筋肉がピクリと動いた、手が震えている…などの兆候をキャッチしたら、相手が不快に思っている可能性があります。提案しようとしたことはひっこめて、次の機会を待ちましょう。

 

相手の顔色をうかがいなから交渉を進めることは、営業や家族へのおねだりなど多くのことにも応用できます。

 

相手が気持ちよく自分の意思で行動に移る「太陽のプレゼン」を目指しましょう。

 

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