長北 健嗣 
 長北 健嗣
 (kenjinagakita)

【第13回】読みやすい文章は書きやすい設定から生まれる

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こんにちは。コンセプトライターの長北です。

前回は“ことわざ”や“名作タイトル”をもじって、楽しくキャッチコピーを作る方法をお話しました。あなたの“おやじギャグ”パワーを発揮して、愉快なコピーを量産していきましょう。

 

 

文章本に書かれてはいるけれど・・・

 

さて、当連載を読み、実践していただいている皆さまは、キャッチコピーづくりにも、だいぶ慣れてきたことと思います。そろそろ、長めの文章にも少しずつチャレンジしていきましょう。

 

ホームページ、ブログ、メルマガ、セールスレター、Facebook、Twitterと、書くメディアはさまざま。書くべき内容もそれによって異なります。書くこと自体が大変なのに書き分けなんてできるわけないと、早くもあきらめモードのあなた、お気持ちよーくわかります。私だって面倒ですから(笑)。

 

じゃあ、なぜやるのかといえば、自分で内容を考えて書けば費用がほとんどかからないから。余計な経費をかけられない起業家や起業家予備軍の皆さんは、面倒くさいなどと言っている場合じゃありませんよ。ここは手間を惜しまず、一緒に考えていきましょう。

 

「メディアによって書くべき内容は異なる」とは言うものの、実はすべてに共通する大前提があります。それは「読む人の立場で書く」ということ。常に読む人のことを考えながら書いていきましょう。

 

…といった内容が、文章本には必ずといっていいほど、冒頭から登場します。その手の本を読んだことがある人なら、思い当たる節があるのでは。

 

たしかに、「読む人の立場で書く」ことは、とても重要ですが、これが結構難しい。「じゃあ、実際どう書けばいいわけ?」と思いますよね。かく言う私も頭を抱えた覚えがあります。

 

 

読み手をイメージする、とっておきの方法

 

言うは易く行うは難し。「そもそも、書き手が“読む人の立場”に立つなんてできるのか?」などと考え始めてしまうと、ただでさえ進まない筆がパッタリと止まってしまいます。

 

ここはあまり深く考えずに、「まあ、読んでくれる人のことを考えて書けばいいんだよね」くらいに頭に留めておけばいいでしょう。

 

とはいえ、慣れないうちは「読んでくれる人のことを考えて書く」のも結構難しいもの。書く作業に集中すればするほど、自分の世界にどっぷりはまりこんでしまうのは避けられないからです。では、どうするか。

 

読む人の立場に立つというよりも、具体的な読み手を想定して書けばいいんです。

と言われもピンとこない方のために、とっておきの方法をお教えしましょう。

 

その名も“『前略おふくろ様』方式”。

私もライター修行時代に、ある文章名人から教わりました。

 

 

ちょっと古くて恐縮ですが、70年代に大人気だったテレビドラマで、ショーケンこと萩原健一主演の『前略おふくろ様』というのがありました。ショーケン演じる板前の青年が日々の出来事を母に書き送ります。書き出しは「前略おふくろ様」。手紙を読むショーケンの訥々としたナレーションが毎回印象的でした。

 

母親に宛てて手紙を書く。この設定を利用するのが“『前略おふくろ様』方式”なんです。日記や備忘録なら、書いた本人だけがわかればOKです。でも、ホームページやブログなどに書く文章は言うまでもなく、他人に読んでもらうためのもの。そのためには、読む人にわかりやすく、親切に、やさしく書くことが肝心です。

 

あなたが提供する商品やサービスのターゲットが明確に定まっていれば、その人たちに読みやすく、わかりやすく書けばいいでしょう。でも、ちょっとハードルが高いのも事実。そこで、イメージしやすい格好の設定が“母親”というわけ。

 

同年代の友人などを設定してしまうと、ついつい「ま、このくらいはわかってるだろう」と考え、説明が大雑把になりがちです。これでは、他人が読んでもよくわからない、不親切な文章になってしまいます。

 

また、顔が見えない相手を設定すると、他人行儀な親しみのないものになりがち。だから、母親(もしくは父親)がちょうどいいんです。

 

母親になにかを説明するのって、けっこう大変ですよね。一から噛んで含めるように話しても「で?」と問い返されることもしばしば。実は、皆さんの文章の読者となる人たちも、母親と同じくらい“わかってくれない”人たちなんです。

 

「あー、面倒くさいなー」とテンション落ち気味のあなた、しかたないですよ、相手は母親なんですから。親孝行だと思って頑張りましょう。私もいまだ、ことあるごとに「前略おふくろ様」と唱えてから、文章製作に取りかかっています。

 

では、最後に実践です。

 

「このアイス、うまっ!オススメ!」

同年代との日常会話ならともかく、母親には「はあ?」と聞き返されそうです。

 

「(前略おふくろ様)

先日、〇〇というコンビニで○△□というアイスクリームを見つけました。口どけも風味もやさしく、あっという間に食べてしまいました。甘すぎるお菓子が苦手なあなたにも気に入ってもらえると思います」

 

「だったら送ってこい」と言われそうですね(笑)。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また来週お会いしましょう。

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