天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

【第15回】小沢新党プレゼンはNG

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党名を早く言え!


7月11日は民主党を離れた小沢一郎派の新党結成日でした。午後6時から結党大会が開かれ、党名も発表されるということで、ニュース関係の仕事をしている私ほか、多くのスタッフは中継画面に集中していました。

 

発表された瞬間に聞き取って(平成の年号のように額やボードで紹介されたら目で確認して)、党名を字幕にして画面に出すためです。マスコミ各社をはじめ、全国の国民がかたずをのんで見守っていたはずです。

 

ところが、当の小沢代表は挨拶に始まり、大勢から支持されて自分が代表になった経緯や、党名候補がたくさんあって迷ったことなどを長々と話していました。やっと「国民の生活が第一」という党名が発表されるまで、3分はかかったでしょうか。

 

新党にけちをつけるわけではありませんが、党のトップを務める政治家のプレゼンテーションとしてこれはあまりにもお粗末でした。今の瞬間、国民が求めている情報は何か?それを冒頭で伝えるべきでした。

 

何らかの事情で最後に発表したい時は「これから3分ほど挨拶して、最後に党名を発表します」と最初に告げておけば、多くの国民が“まだか、まだか”とイライラしながら待つこともなかったのです。

 

 

重要なことこそ冒頭で


プレゼンは推理小説ではないので、真犯人を最後まで隠しておく必要はありません。最初に「犯人は被害者の長男です」と示しておいてから、「なぜならば…」と説明していくスタイルでいいのです。

 

特にテレビは時間に限りがあります。放送時間が終わることも、CMに入ることもあります。小沢氏が「今から党名を言おうと思ったのに…」と言っても、CM中に発表したのでは意味がありません。

 

だから、重要なことは時間切れのない冒頭で伝えるのです。作文は「起承転結」で書くように習いましたが、プレゼンは最初に「結」(論)です。

 

 

重要なことは冒頭で伝える

 

 

覚えられるネーミングか?


ところで、党名は「国民の生活が第一」でした。従来の政党は民主党、自民党、公明党…等ですから、どう考えても長すぎです。この新党はどう略せばいいのでしょうか。「Kokumin no Seikatsu ga Daiichi」の頭文字をとって「KSD」とか、新聞では「生活党」とでも表記されるのでしょうか。

 

トップの思いも大事ですし、結党の理念も重要ですが、これでは肝心の国民から覚えてもらえません。 “名は体を表す”という言葉もある通り、ネーミングまで含めてプレゼンテーションなのですから、記憶されるためにはもっとシンプルな党名にすべきでした。

 

このように、プレゼンの勉強になると思って眺めてみると、政治も結構おもしろいものですよ。

 

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