長北 健嗣 
 長北 健嗣
 (kenjinagakita)

【第20回】大人の読書感想文のススメ

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こんにちは。コンセプトライターの長北です。

前回は、書きやすくなる具体策のひとつとして、“なぞなぞ”を取り上げました。

記事の“つかみ”に最適な“なぞなぞ”や“クイズ”。ぜひ、お試しくださいね。

 

 

読んだ本を楽しく紹介するには

 

さて、前回の好評に気をよくして、引き続き、文章が書きやすくなる具体策をお話したいと思います。今回は“本”を題材に、ブログやFB、メルマガ用の記事をスイスイ書く方法です。

 

「本を読んで、感想を書く」というと、思い出すのは“読書感想文”ですね。おりしも季節は夏休み。夏休みといえば宿題。読書感想文も宿題の定番のひとつとしてお馴染みですね。毎度苦しめられたのは、私だけではないはず(笑)。

 

そんな、あまりいい思い出のない“読書感想文”は子供たちに任せて、私たちは気分も新たに臨もうではありませんか。“読書感想文”というと、好ましくない記憶が呼び起こされてしまうので、まずは呼び名を変えましょう。

 

とはいえ、“書評”ではハードルが上がった気がしてしまいますし、堅いですよね。“ブックレビュー”も同様です。そもそも、“書評”も“ブックレビュー”も本を論じるのが主眼ですから、直接関係ない話を書くと「話、それてるんですけど」と怒られそうです。

 

私たちの狙いは、本を論じるのではなく、本をネタにして記事を書くこと。そんなわけで、記事のジャンルは“読書エッセイ”にしましょう。一応申し添えておくと、“読書エッセイ”は私の造語ではありません。「読んだ本をネタに、好きなことを自由に書く(=エッセイ)」ことを意味する、既存のネーミングです。

 

“読書エッセイ”って、自由な雰囲気もありますし、大人な感じもするし、なかなか語感がいいですよね。少なくとも、“読書感想文”よりは書く気がするはず(笑)。

 

 

3つのパートに分けて書きやすく

 

さて、それでは実際の書き方をお話しましょう。文章全体の組み立てとしては、大きく3つのパートに分けられます。

 

まず、取り上げた本や作者の紹介、要約など。次に、その本で思い出した自分の話。3つめが、その本についての感想です。

 

「本の感想を書きなさい」というと、あらすじを長々と書く人がいます。備忘録としてはいいですし、勉強にもなりますが、感想を書いていることにはなりません。また、ビジネス書や実用書ならともかく、小説などではネタバレになってしまうこともあるので、注意が必要です。

 

一方、自分の感想だけを延々と書く人もいますが、その本を読んでいない人にとっては意味不明となってしまうことも多く、不親切。あらすじも感想も手短かに済ませましょう。

 

では、例をあげて説明します。取り上げる本は『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)です。

 

まずは、本の紹介です。ネットを活用すればすぐこの程度の情報は手に入ります。

 

こんにちは。

今回は『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』という本を読んでみました。グレイトフル・デッドは、60年代のヒッピー文化を代表するアメリカのロックバンドです。95年に解散した後も、その人気が衰えることはありません。

 

彼らは他のロックバンドとは一線を画した、独特な方法で活動を続けてきました。その方法が、実は現代の目から見ても最先端のビジネスモデルであったことを解説しているのが本書です。

 

続いて、この本によって触発された“自分の話”を書きます。

 

他のロックバンドがレコードを売るためにライブをやっていたのに対し、グレイトフル・デッドはライブから収入を得るために力を注ぎました。私も若かりし頃はバンドでプロを目指していましたが、「ライブで稼げるようになる」という発想はまったくありませんでした。

 

さしあたっての目標は、大手のレコード会社からレコードを出すこと。いわゆる“メジャーデビュー”ですね。そのために、一所懸命、小さなライブハウスに出演していました。あの頃、ほんのわずかでもビジネスマインドがあれば、バンドは今ごろ“日本のグレイトフル・デッド”と呼ばれていたに違いありません!?

 

そして、最後に感想を書きます。

 

とはいえ、感想って、つまるところ、面白かったか面白くなかったか、しかないんですよね。その昔、学校の先生に「ただ、“面白かった”じゃダメだ。“どう面白かったのか”を書くのが感想文だ」と言われました。

 

でも “どう面白かったか”をすらすら書けたら苦労はしませんし、プロの書評家になっていたでしょう。“どんな”“どのように”で考えてしまうのは、もう止めにしましょう。

 

読書エッセイの結びに最適なのは“おすすめ”です。今回の本なら、たとえば「若いころ、バンド活動をしていたビジネスマンにおすすめの一冊です」といった具合です。

 

 

順番をもう一度整理してみます。

本の紹介→自分の話→ネタ→人におすすめ

という流れです。

 

 

「自分の話なんか書いたって、誰も興味ないし、面白くないでしょ」

などと言う人がいますが、それは違います。読者が知りたいのは、あなたのことです。

だって、例えば、グレイトフル・デッドの解説や説明なんて、ネットを検索すればいくらでも出てくるんですから。

 

読者が読みたいのは、あなたがなにを感じたか、なにを思い出したか、です。某通販サイトのカスタマーレビューに面白いものが少ないのは、そのあたりをわかってない人が多いからなんですね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回お会いしましょう。

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