長北 健嗣 
 長北 健嗣
 (kenjinagakita)

【第22回】引用力アップで記事作成をスピードアップ

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こんにちは。コンセプトライターの長北です。

前回、前々回と“大人の読書感想文”の書き方についてお話しました。もちろん、大人だけでなく、小学校から有効ですので、夏休みの宿題のラストスパートにもぜひ、ご活用ください。

 

まずは記事のネタ探しを心に誓うこと

 

今回は、ブログやメルマガなどの記事の執筆が加速する「引用力」についてお話します。

 

と、その前に。皆さん、日々、ネタ探しは続けていますか? 以前の拙稿でも申し上げたように、「なにか書かなきゃ」といきなりパソコンの前に座っても、その“なにか”がポンと頭に思い浮かぶことは稀。やはり、大切なのは事前の準備です。日頃からネタ探しのアンテナを張っておきましょう。

 

とはいえ、アンテナを張り続けるのは疲れる作業ですよね。そこでオススメなのが、「自分の行動を必ず記事にする」作戦です。もちろん、すべての行動についてではありませんから、ご安心を(全行動が記録できれば、それはそれで立派な記事になりそうですが・笑)。

 

では、自分のどんな行動を記事にするのか。実は、その点をあらかじめ決めておくのが、この作戦のキモなんです。出かけようとしている場所、見ようとしている映画、会う予定の人など、その日の予定のなかからひとつ、ふたつをピックアップ。そして、それらについて「必ず書く」と心に誓います。「ここでアンテナを張る!」と自分に命じておくわけですね。

 

この作戦、簡単ですが効果絶大ですので、ぜひ、お試しください。もちろん、メモはお忘れなく。その場で書けない場合は、忘れないうちに。携帯電話に画像や音声で残しておくのもいいですね。

 

さて、本題の「引用力」に入ります。“引用”とは、辞書でひくと「自分の説や論を有利に・説明(証明)するために、他人の説や事例をもってきて使うこと」(新明快国語辞典第三版)とあります。つまり、自分が「面白い」と感じたものをわかりやすく説明するために、そのまんま引っ張ってきて書いちゃおう、というわけです。

 

 

効果的な引用のコツとポイント

 

文章をわかりやすくするには、なるべく多くの情報を読む人に提供し、共有することに尽きます。したがって、“引用”はこれ以上ない有効な手段といえます。ただし、ちょっとした問題点があるのも事実。それは、引用するものを文章にしなければならない、ということです。

 

記事を書くわけですから、文章にしなければいけないのは当然ですよね。でも、目にしたものや耳にしたものを文章化する作業は、けっこう骨が折れます。そこでオススメなのが、本や雑誌から引用する方法です。

 

すでに文章になっているものを引っ張ってくるわけですから、わざわざ文章化する手間が省けます。始めのうちは本や雑誌からの引用で数をこなし、慣れてきたら映画やテレビドラマなど、映像の文章化にチャレンジするのがいいでしょう。

 

次に、引用のコツをお伝えします。ブログやメルマガなど、比較的短めの記事を書く場合、あなたが感動・感銘を受けた部分をひとつ選んで、それに関する感想などを書き添えれば一丁上がりです。流れとしては、前回の“大人の読書感想文”を当てはめて、「簡単な本の紹介→引用→感想」と書き進めましょう。

 

 

例えば、下記のような感じで。

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こんにちは。

今回ご紹介するのは、作家の小林信彦があの渥美清との交流を描いた『おかしな男 渥美清』(新潮文庫)です。これを読んでみてください。

 

「リハーサル中のスタジオの片隅に、黄色いポロシャツにグレイの夏ズボンをはいた男が背筋をのばして立っていた。天然パーマのかかった豊かな髪にはポマードがべったりついている。

 

他人のリハーサルを見ているのか、考えごとをしているのかは判断できない。

男の出番がまだであるように、ぼくの出番もまだであった。テレビ局での長いリハーサルほど退屈なものはない。

 

細い目の男は歩きだした。ぼくに向かって歩いてくると、突然、挨拶代りででもあるかのように、小声で「金が欲しいねえ……」と言った。

渥美清こと田所康雄との出会いである。」(『おかしな男 渥美清』より)

 

冒頭の二人の出会いの場面です。ここから一気に引込まれ、高度経済成長期、日本が若く元気だった時代の芸能界の一面を追体験してきました。“寅さん”の渥美清しか知らない人にこそオススメしたい一冊です。

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ポイントは、自分ではなく、読んでくれる人が楽しくなったり、「へえ〜」と感心してくれるような部分を引用することです。この点を念頭に引用部分を物色すると、自分も楽しくなり、新たな発見もあったりします。

 

締めに、引用の効能をお伝えしましょう。それは、文章の量が大幅に増えること。他人の書いた文章を引っ張ってくるわけですから、当然といえば当然です。でも、この見た目が実は重要なんです、自分のために。

 

分量だけでも「お、なんか俺、書いてるな」と思えると、それがさらに筆を進ませる力となります。真っ白な原稿用紙(Wordの作成画面)をじーっと眺めていても、ため息が出るだけ。それよりも、“借り物”でも構わないから、どんどん書いてしまう方が明日につながります。ぜひ、実践してみてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回お会いしましょう。

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