天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

【第19回】全世界に伝わったメッセージ

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メッセージが「伝わってしまった」


今夏開催されたロンドン五輪もパラリンピックも大変な盛り上がりを見せて閉幕しました。その中でプレゼンテーションという見地から印象に残ったのは、サッカー男子の3位決定戦、日本-韓国戦です。

 

残念ながら、日本は2-0で負けてしまいましたが、勝った韓国の朴鍾佑(パク・ジョンウ)選手が試合後スタンドにいたサポーターから渡されたメッセージ・ボードを掲げ大問題になりました。

 

そこには、ハングルで

「独島は我々(韓国)のもの」

と書かれていたのです。

 

当時、韓国が独島と呼ぶ島根県の竹島は日韓で外交問題の争点になっていました。このメッセージが、政治活動を禁止する五輪憲章に抵触するとして、朴選手だけ表彰式の出場は許されず、メダルを首にかけてもらうこともできなかったのです。

 

朴選手の写真は日韓以外の全世界に


 

結果的にタダでPR


本人は試合に勝った勢いで浮かれていただけで、まさかメダルがもらえないほどの大問題にまで発展するとは思ってなかったでしょう。はしゃいで走り回っていたら、それが世界中の隅々にまで報道されてしまった、というのが本当のところだと思います。

 

本人にそういう意図がなかったにせよ、広告費に換算すると、コスト ゼロで、何億円にも相当するPRができたことになります。

 

これが大声で叫んだだけなら、タイミングよくテレビ、ラジオの音声スタッフが音を録音してない限り問題になることはなかったはずです。

 

朴選手の場合は、メッセージ・ボードという視覚に訴えるものを持っていたことで、通信社、新聞、雑誌、テレビなどが撮影しニュースになりました。二次的にインターネットでも紹介されたことから、この話題は全世界をかけめぐったのです。韓国の国旗の中央に描かれている太極(赤と青の巴のような絵柄)とハングルで、韓国選手が何か発信していることは伝わったことでしょう。

 

 

数十億人に届くプレゼンとは


この事例を逆手にとって、より多くの大衆にメッセージを伝える手法を考えてみます。

 

五輪のスタンドにいる観客でテレビが映している人はどんな人か?まずは国旗を持っている人。フェイスペインティングで国旗を描いている人。国旗カラーのアフロヘアのかつらをかぶっている人。「○○ガンバレ!」と書いた横断幕やパネルを持っている人などでしょう。小道具や全身で「見て、見て」と視覚でアピールしている人です。

 

ジャニーズや韓流スターのファンも、お目当てのアイドルに少しでも注目してもらいたくて、モールのついた写真入りうちわ、ペンライト、ポンポン等でアピールします。声や音の応援では、どこの誰が発しているか分からないので、アピール力は劣ります。

 

皆さんが、世界中に何かのメッセージを届けたい時は

(1)多くの人が集まるイベントで

(2)マスコミのカメラに向かって

(3)視覚に訴える演出で、メッセージを「見せる」

 

朴選手の例のように、そのメッセージは全世界に届き、何十億人を動かすこともあります。

 

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