夏川 賀央 
 夏川 賀央
 (gaonatsukawa)

【第7回】本の「構成」の考え方

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皆様、こんにちは。夏川賀央です。

 

前回は「本の企画書づくり」について話させていただきましたが、ポイントは「タイトル」「目次」「著者プロフィール」でした。「タイトル」は、著者が企画書を出す段階で、とりあえずは「本の特長がわかればいい」ということを述べたかと思います。

 

今日は本の目次づくり、つまり「構成案」のつくり方について、より詳しく見ていきたいと思います。

 

 

まず「章立て」を考えてみよう

 

前回、最初に「構成」、すなわち「目次づくり」をしておく意義については、少し触れました。だいたい編集者さんというのは、内容をくどくど書くより、箇条書きで目次立てになったものをざっと見て、本の質を判断するものです。

 

それに構成というのは、本を書く上で設計図になるもの。これがしっかりできていないと、だんだん方向性がずれていき、内容のまとまりがなくなってしまうこともあります。

 

「書いてみないと目次がどうなるかわからない」と言う方もいらっしゃるでしょうし、小説などは目次が立てにくかったりもします。けれども出版社に見せるときは、建築家が建てる前に図面を見せるのと同じで、「出来上がり図を示す」ことはやっておく必要があるでしょう。

 

そこでビジネス書やハウツー書で考えてみますが、普通の単行本であれば200ページ超。本文はだいたい180ページ前後、という形になります。すると、まず章立てが5〜7で、各26〜36ページの分量。

 

ちなみに電子出版の「賢者の書店」では100ページ前後の本を推奨していますが、この場合は3〜4章の構成が目安になります。章立ての基本は、「自分が書きたいテーマ」を、うまく分解してみること。

 

わかりやすく例を出すと、次は拙著『図解「ラク」する技術』(PHP研究所)という本の章立てです。

 

1章 ラクする人ほど、案外と仕事がうまくいく

2章 ラクすればするだけ、時間は快適に使えるようになる

3章 会社に縛られるから「ラク」になれない

4章 ラクに自分を伸ばす効果的な勉強法

5章 自分がラクになれる人間関係をつくる

6章 もっと「ラクに楽しめる」生き方をしよう!

 

この場合、テーマは「ラクになる」ということですが、まず「人がラクになりたいときは、どんなことに対してか?」を考えてみたわけです。

 

「毎日、忙しくてラクになれない(時間)」「会社がどうも窮屈だ」「自己研鑽したり、自分磨きをするのがもっと簡単だったらいいのに(勉強)」「人間関係が辛い」「毎日の生活にストレスが溜まる(ライフスタイル)」

 

ようするにこれを2〜6章の、それぞれのテーマにしている。では最初の1章はといえば、「私たちはもっとラクを目指すべきだ」と本の効能をまず理解してもらおう……と。総論的な話を冒頭に持ってきているわけですね。こういう「分割」は、いろいろな「スキル」に対してできると思います。

 

●たとえば「コミュニケーション」というものを、「相手」で分割したらどうなるか?

「親しい人に」「上司に」「部下に」「お客さんに」「初対面の人に」

●シチュエーションで分ければどうなるか?

「挨拶」「自己アピール」「雑談」「営業」「電話」「マネジメント」

 

目的や形式、あるいはスキルの種類など、分割の仕方は様々に考えられます。

 

それらを「自分が書きたいこと」に一番相応しい形にしていけば、章立てはうまくできるでしょう。

 

 

小見だしは「キーワード」を並べるように

 

「章立て」ができれば、その下の「小見だし」をつくることは、比較的簡単です。3ページに一つという感じで、見出し項目を入れていく。6章だてならば10個……というのが一つの目安になります。

 

小さな小見だしなんて、実際に書かなければわからない……それはその通りなんですが、企画書にこれを盛り込むことは実際の目次をつくることと意味が違います。つまり、「この章にいかに面白いことが含まれているか」を、キーワードを盛り込むように入れていくことが大切なんですね。

 

ちなみに「目次」といえば、「内容を凝縮したもの」として、「本を立ち読みするときにざっと目次を見て決める」という方も多いでしょう。

 

編集者もそれをわかっていますから、一つひとつの見だしをうまく工夫することによって、「読者が買ってくれそうな目次」を一生懸命につくります。だから買ってから「期待した内容でなかった」という場合は、編集者の技術を学ぶのも手です!

 

企画書を提示する場合は、まったく白紙からつくれるメリットがあります。だから、「こんなことが書けたらいいな」とか「こういう内容だったら読者が喜ぶだろうな」という要素を、見る編集者顔を思い浮かべながら小見出しに加えていけばいいわけです。

 

実際に書けなかったら、それは変更すればいいだけ……ということなので、まずは企画書優先で構わないと私は思っています。大きい声では言えませんが(笑)

むろん私も完璧にできているというわけではありません。まだ勉強過程ではあります。以下は先にあげた本の、案段階での1章の小見だしです。

 

1章 ラクする人ほど、案外と仕事がうまくいく

●ラクする人ほど、案外とうまくいってしまう理由

●ラクする人は「先を読んだ仕事」ができる人

●ストレスのかかる、余計な仕事に惑わされていませんか?

●目標は焦らないほど達成できる

●経験値の法則……遊んだ人ほど「できる人」になる

●ワクワクする閃きにしたがって行動する

●チャンスは公私混同でめぐってくる

●アップルに学ぶ「ラク」をする発想

 

つまりは「ラクするってスゴいぞ」と思わせるような項目を、並べてみた……ということなんですね。すべては訓練ですから、「試しにつくってみる」のが一番でしょう。

 

次回は、企画書のもう一つの要素「プロフィール」について考えてみましょう。

 

 

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