天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

【第22回】事件を絵ときする

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「絵とき」を朝晩見比べてみた


連日、尼崎(兵庫)の連続変死事件がワイドショーを賑わせています。数え切れないほどの関係者が登場するので、主犯とされる被告以外は名前も覚えられないことでしょう。

 

新聞にはこの人物相関図が掲載されていますが、私は事件が明るみに出て以来、図を切り抜いてストックしています。同じ図のように見えますが、よく比べると、時間の経過とともに少しずつ変化しています。正確には、捜査の進展にともなって情報がどんどん追加されているのです。朝刊と夕刊でも図は進化しています。

 

大きさも表現も半日ごとに変わっていく


このように、説明が難しい情報を図解したものを「インフォグラフィクス」と言いますが、日本のマスコミでは「絵とき」と呼ばれてきました。この絵ときがなければ、この事件の登場人物を一通り説明するのに軽く15分はかかってしまうでしょう。

 

 

数十年で進化・浸透した「絵とき」


そこで思い出したのが、横溝正史原作の「八つ墓村」という映画です。ある山里で何十人もが惨殺され、舞台となる家の家族ほか、探偵・警察など登場人物がこれまた数え切れないほどいる物語です。

 

戦後まもなくの時代設定でしたが、名物警部がいる県警の捜査本部の会議では黒板に縦書きで関係者の氏名を右から左に向けて書き、写真や地図は画びょうで留めていたような…。これは改めて映画を確認してみないと分かりませんが、古い刑事物の映画やドラマの捜査本部での説明(今でいうプレゼンテーション)はたいがいそんなやり方だったはずです。

 

とにかく、数十年前まで相関図を描くような習慣はなかった。つまり、戦後70年近くで、分かりにくい情報を図解する技術が進化を遂げたということになります。

 

それにともなって、見るほうも読みとき方を習得してきました。青く逆三角形なのが男、赤くスカートのように裾が広がったほうが女ということをほとんどの人が知っているからこの図が理解されるというわけです。

 

 

説明ではなく図で見せる


難しいことを説明するには絵ときが分かりやすいと十分に分かっていらっしゃるはずですが、なぜか皆さんは「角田美代子被告と夫の息子と結婚したのが角田瑠衣被告で…」と新聞の記事同様の口頭説明をしてしまいがちです。難易度高の情報は絵ときを活用しなければ、正確には理解されません。

 

新聞一紙でも朝刊・夕刊で異なる絵ときが出ていますが、これを別の新聞、テレビ、webサイトなどで比較すると、「同じことを説明しているのにA紙よりB紙のほうが分かりやすい」、「色はC番組よりD番組のほうがスッキリしている」というようなことに気づかれるはずです。それをあなたのプレゼンに生かさない手はありません。

 

テレビに相関図が出ていたら飛び起きてスマホで画面撮影

 

あなたのプレゼンをレベルアップさせるネタがたくさん転がっている三面記事はぜひ参考にしてください。

 

灰色の家の図形の中に入れて同居家族を表現

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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