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 (misuzuumedu)

子育てママの起業ブログ【第4回】出産・子育てに備えて起業する「ベビ待ち起業」(1)

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こんにちは!
フリーランスのグラフィックデザイナー、梅津ミスズです。
本業のかたわら、女性の起業と事業支援を行っています。

ある団体の調査で「不妊症の治療のために退職や休職をする女性が4割もいる」と報告されました。通院する時間が確保できず、治療が精神的にも肉体的にも負担が大きいからです。また、妊娠はできても「不育症」という、出産まで妊娠を継続できない状況に悩む女性も多くいらっしゃいます。

今回は、不育症の疑いや会社とのトラブルを乗り越え、将来のお子さんに備えて「ベビ待(ま)ち起業」した女性の体験談を紹介します。


■今回のゲスト■
小野道あゆむ(おのみちあゆむ・仮名)さん


妊婦検診に行くこともままならない!? 働く妊婦vs就業規則

梅津:野道さん、こんにちは。正社員で営業をされていた頃に、流産と失業を同時に経験したとうかがいました。デリケートな内容にもかかわらず、お伝えしたいという勇気が素晴らしいと感じました。

小野道:同じ悩みを持つ方が、どこかにいらっしゃると思っています。喪失感でいっぱいだった私を救ってくれたのは夫と、同じく流産を続けて経験したママさんの存在でした。私が前に進むことができた恩返しに、次の誰かの支えになることができたらと思っています。

梅津:恩送り、ペイフォワードですね。こうった話題は語られることが少ないので、とても貴重な場となりそうです。

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小野道:私は1年数カ月の間に、4回も妊娠を経験しました。1回目は結婚して3カ月後の2月。正社員として勤務していた頃でした。ちょうどバレンタインデーだったので、夫にいい報告ができるとワクワクしていました。でも、産婦人科で検査をすると胎嚢(赤ちゃんの入っている袋)が見えないとのことで、子宮外妊娠の疑いが。経過観察のために3日に1度は産婦人科に通う時期がありました。

梅津:早期に処置しないと、卵管破裂の恐れがある症状ですよね。通常の妊娠であれば、初期は1〜2週間に1回の検診で勤務にはあまり差し支えないのですが…。

小野道:当時勤めていた会社では、就業規則で「通院であっても2時間以上の遅刻早退は減給」という決まりでした。1時間ごとに1,200円だったかな…? 朝一番の9時半の診察を受けて、通勤時間1時間をかけて出社すると、規定の2時間はゆうに超えてしまいます。診察開始すぐの予約がとれる保証もありませんし、どうしても午後の出社になってしまいますから、出社時間のスライドは諦めて、1時間早退して18時半までの診察にギリギリ間に合わせていました。

梅津:2月だと寒さも厳しかったと思いますが。

小野道:勤務中は、少しでも冷やさないようにコートをお腹に巻いていました。結果的には子宮外妊娠ではなかったのですが、不正出血があり流産となってしまいました。

梅津:それは辛い経験でしたね…。診察日の早退以外に、妊娠中の社員に会社からの配慮はありましたか?

小野道:厚生労働省の定める「働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について」に

●妊娠中の通勤緩和(時差通勤、勤務時間の短縮等の措置)
●妊娠中の休憩に関する措置(休憩時間の延長、休憩回数の増加等の措置)
●妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置(作業の制限、休業等の措置)

とあるので、満員電車での通勤を避けたくて「退社時間は遅くなっても構いませんので、出社時間を送らせてください」と伝えました。産婦人科からの勤務の軽減に関する書類も提出しました。ところが、年配の役員が「ウチは製造業なんだから、1人が抜けたら困る。そんな措置はできない」「妊婦は会社の邪魔になる」と言い放ったんです。

梅津:うわっ、それはひどい。その役員のお母さん、もしくは娘さんが言われたらどう思うんでしょう。

小野道:でも、おかげで今の自分があると思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。この職場での経験が、独立する自信にもつながりました。新規のお仕事を受注、売り上げ目標を達成する喜びもここで経験しました。

梅津: 怒りや悲しみなど負の感情を持ち続けるより、それをエネルギーとして糧にする方がいいですものね。(次回に続く)

<梅津の補足メモ>

◆妊娠5〜6週あたりの胎嚢確認と心拍確認までは流産の可能性が高いです。職場にはまだ伝えない方がいいかもしれません。
◆妊娠報告後、会社からの対応が悪くても感情的にならず、まずは冷静に行動してください。
◆母子手帳の後ろに仕事軽減措置などのページがあります。産婦人科医の署名入りで、勤務先に提出することができます。

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