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 (misuzuumedu)

子育てママの起業ブログ【第5回】出産・子育てに備えて起業する「ベビ待ち起業」(2)

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こんにちは。
フリーランスのグラフィックデザイナー、梅津ミスズです。
本業のかたわら、女性の起業と事業支援を行っています。

今回は前回に引き続き、「ベビ待(ま)ち起業」についてお伝えします。不育症の疑いや会社とのトラブルを乗り越え、将来のお子さんに備えて起した、小野道あゆむ(おのみちあゆむ・仮名)さんの体験談第2弾です。 ※前回はこちら→【第4回】


ある日突然、解雇を言い渡された時にあなたはどう動きますか?

小野道:勤めていた会社自体の業種は製造業ですが、私の職種は違いました。役員の言う生産ライン業務でもなく、どちらかというと裁量労働が認められている職種。そしてその後、紆余曲折を経て、最終的に解雇に至ります。

梅津:以前は「派遣切り」と同じニュアンスで「妊婦切り」と称され、最近はマタニティハラスメントと呼ばれて社会問題になっていますね。直属の上司は同席していなかったんですか? 録音やメモは?

小野道: 女性の上司は、黙って耳を傾けていました。携帯電話の録音機能をオンにしていて、会話の内容もメモしました。

梅津:それなら労働基準監督署に相談できますね。

小野道:その後すぐに有給休暇をとって、2カ所の労働基準監督署に行きました。どちらからも「それは会社側に非があります。無料の紛争解決という方法があります」と紹介されました。

梅津:紛争ですか。裁判とはもちろん違いますよね。

小野道:はい。紛争は第三者機関が介入して双方の話し合いをまとめます。もし会社側が話し合いのテーブルにつかないときは、労働委員会などから要請が行くとのことでした。

梅津:それでもかなりエネルギーを必要とすることが、想像できます。

小野道:そうなんです。だから私は「戦わない道」を選びました。結婚後すぐにはとらなかった休暇をとって、5日間の新婚旅行で海外に出かけました。その時、飛行機で読んでいたのは勝間和代さんの著書『会社に人生を預けるな リスク・リテラシー』だったことを鮮明に覚えています。

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梅津:退職を視野に入れて休暇を使ったんですね。

小野道:自分から退職を口にしないところもポイントでした。帰国後に出社して、おみやげを一通り配ってから会議室に呼ばれました。書面を渡され、そこには「本日付けで解雇する」旨が記されていました。

梅津:なんだか、アメリカ映画のワンシーンみたいですね。

小野道:そしてアメリカ映画の冴えない主人公そのままに、私物を入れたダンボールを抱えて会社を後にしました。当初は「配置転換する。詳細は追って通達する」と言われていたので、解雇とは急展開でした。例の役員からは「これで次の就職は難しくなるな」と余計な一言が。

梅津:それは腹が立ちますね…。ご主人はどんな様子でした?

小野道:温かく迎えてくれました。私の仕事に対しても評価と理解を示してくれていたので、今後に関しても心配はしていないようでした。夫がついていてくれるという気持ちが、冷静な判断につながりました。私ひとりだったら、激昂して真っ先に「辞めます!」と退職届を叩き付けていたかも。

梅津:以前、妊娠を理由に退職を迫られた方からご相談をいただいたことがあったのですが、その時点ですでに辞める意志を伝えてしまっていました。結局、自己都合退職となったようです。

小野道:離職票の離職理由欄に「解雇(重責解雇を除く)」と記されたくないばかりに、自己都合を選ぶ人もいるかもしれません。

梅津:解雇予告手当はきちんと振り込まれていましたか?

小野道:はい。その点はしっかりしていて安心しました。ある日突然、収入を得る手段がなくなるわけですから、相応の手当をしてくださいという制度なんでしょうね。(次回の続く)

<梅津 補足メモ>

◆会社は給与の1カ月分(解雇予告手当)を支払うことで、社員を即日解雇することができます。会社都合になるため、失業保険をすぐに受け取ることができます。
◆本人が退職を申し出ると自己都合退職となり、失業保険の支給は3カ月の給付制限がつきます。退職推奨にはご注意ください。
◆会社側から不当な要求がある場合は、ひとりで抱え込まずに身近な人や、公的機関に相談してみてください。

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