天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

プレゼン・コンシェルジュの「伝え方教室」【第16回】さわるな、キケン!

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資料の運用にはうるさいプレゼン・コンシェルジュ、天野暢子です。
先日、生まれて初めて自分の作った資料を改ざんされてしまい、衝撃を受けているところです。


■資料作りの先生の資料が直された
プレゼンテーションや資料に関する講義をさせていただくことが多い私ですが、使う教材データはほとんど主催者側に事前納品します。動作を確認したり、配布資料を準備していただくためです。

ある企業も使用の2週間前が締切だったので、それに従いました。すると、使う数日前に「成形が終わりましたので、お送りします」とデータがメールで送られてきました。

これがまあ、なんというか…原形をとどめぬものでびっくりしました。私のデータを加工するなんて一言も聞かされていなかったからです。


■こんな資料、私は絶対作らない!
まずテンプレートが違う。見たこともないデザインでした。私は常に背景は白に統一していますが、炎のような柄が入っています。使いやすいようにページも入れてあったのに、ご丁寧にはずしてありました。

背景のデザインには何の意味が?

背景のデザインには何の意味が


正当な理由があって、文字に「下線」、「斜体」を私が使うことはありません(説明は拙著「図解 話さず決める!プレゼン」(ダイヤモンド社)を参照ください)。それなのに、最も目立つページタイトルが斜体になっていて、カゲまでついています。

キャンバスは白でないと内容が伝わらない

キャンバスは白でないと内容が伝わらない


そしてPowerPointアニメーション(動き)をつけて渡したのに、加工後はPDF。これでは動きが見せられません。

成形というと、「不備があったので、形を整えてあげましたよ」というニュアンスですが、私にとっては「改悪」にほかなりません。「改ざん」と呼びたい出来事でした。

世界的に有名な微笑んだモナリザの絵があって、”こんな古臭い衣装じゃカッコ悪いから上から違う洋服を描き足した”とか”もうちょっと口角が上がっていたほうが笑顔はかわいいはずだから、直しておいた”なんていうことは許されないのと同じです。

その組織でのテンプレートや編集方針に統一する慣習があったとしても、こんな加工を作成者に無断で行ってはいけません。ほかの講師の方でもまずいでしょうが、「資料の作り方」を教えるプロの資料をここまで変えてしまうとは…。


■勝手な編集は著作権侵害
各ページにはイー・プレゼンのロゴと、表紙にはコピーライト(下の緑字の文字)も入れてありましたが、それもはずしてありました。

「勝手に加工してくれるな」の主張、コピーライト表記

「勝手に加工してくれるな」の主張、コピーライト表記


コピーライト表記は著作権が誰にあるかを示すものです。それが入っている時点で、何人たりとも無断で利用や加工はできないことを意味しています。

例えば、私がクライアントから依頼されて(=先方承知の上で)、ダメ資料に手を加えるようなことはあります。けれども、勝手に誰かの資料を作り替えることはやってはいけないのです。

今回は私が時間の許す限り元に戻す作業を続けてなんとか間に合わせましたが、こんなことをされたら、普通は取引中止でしょう。

コピーライト表記の入った資料は勝手に編集しない!

あなたの信用のためにも、ぜひ守ってください。

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