天野 暢子 
 天野 暢子
 (nobukoamano)

プレゼン・コンシェルジュの「伝え方教室」【第17回】プレゼン憲法

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あけましておめでとうございます。年末年始、仕事漬けで過ごしたプレゼン・コンシェルジュ、天野暢子です。ちっとも楽しくありませんが、”仕事がない”と行く末が不安な年始より、”仕事で忙しい”年始のほうが前途は明るいと無理やりポジティブに頑張ってみました。


■2つのプレゼン真理
新しい本を書くため、年末年始の前半は自宅にある、プレゼンテーション、資料作成、パワーポイント関係の本を全部読み返していました。一度は読んだことがある本なので、目次だけなど飛ばし読みですが。

いろんな著者の方がいらっしゃるので主張もさまざまです。構成一つとっても、”起承転結で書け”という方と”起承転結で書くな”という方がいます。専門家でも全く逆のことが唱えられているのです(ちなみに私は後者です)。

ところが、何十冊も読んで全員が共通して教えていることがありました。

(1)3点で伝える
(2)リハーサルをする

この2点です。私はこの2つをプレゼンテーションの大原則として「プレゼン憲法」と呼びたいと思います。


■「3」は魔法の数字
情報を伝えるには、3点で伝えるのがベストです。先生によってその理由はさまざまでしたし、理由もなく”とにかく3点で伝えること”とゴリ押しする著者もいました。

私は、古くは「鼎」(かなえ)、現代であればカメラの三脚で説明します。コンパスのような2点では自立できませんが、三脚のように3点で支えれば自立できます。イスやテーブルのように4点ならさらに安定しますが、3は物ごとが安定する最小の数字なのです。

3本の脚で立つ土器「鼎」(かなえ)

3本の脚で立つ土器「鼎」(かなえ)


だから、色の三原則、日本三景、世界三大夜景、三冠王、ご三家、三高のように多くのものは3点セットで記憶されるのです。

天野暢子「図解 話さず決める!プレゼン」より

天野暢子「図解 話さず決める!プレゼン」より


皆さんが情報を伝えるときも3点に絞って伝えると記憶されます。

と、繰り返しお伝えしても、皆さんが作る資料を見ると、第5、⑧、13項などが登場します。4以上が出てきた時点で、「その他たくさん」になって、記憶されません。並べておくのは自由ですが、4より多いものは覚えてもらえないと肝に銘じてください。


■リハーサルなくして成功なし
もう一つの真実が、”プレゼンテーションを行う時は必ずリハーサルをしなさい”というもの。見事なまでに、”リハーサルはしなくてよい”と書いてある本など1冊もありませんでした。これは世界各国共通の真理でしょう。

天野暢子「プレゼンかけこみ寺」より

天野暢子「プレゼンかけこみ寺」より


記憶に新しいところではオリンピック招致のための最終プレゼンテーションがあります。マスコミや評論家がこぞって”滝川クリステルさんのプレゼンがうまかったから”、 ”佐藤真海選手の笑顔がよかったから”などと言っていました。

けれども、彼女たちは生まれながらにプレゼン能力が高いわけではありません。プロのトレーナーがついて、リハーサルを繰り返したから成功したのです。絶対に負けられない勝負でしたから、その練習ぶりは相当なものだったと推察します。

プロのアナウンサーと素人の違いは、本番前に練習しているかどうかです。容姿や声のよしあしは生まれながら決まっていますが、練習するのがプロ、ぶっつけ本番なのがアマチュアなのです。

プレゼンテーションをする時は、この2つだけは必ず思い出してください。

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